
寿命が長く消費電力も少ないLEDは、節電対策にぴったり。照明は毎日使うものなので、年間を通して考えると大きなコスト削減になることから、LED照明への取り換えを検討している方も多いでしょう。また、2020年末には全てのメーカーが蛍光灯照明器具の生産を終了していることから(交換用蛍光管は出荷が続いています。)、今の在庫がなくなると蛍光灯の照明器具の買い替えはできなくなる可能性もあり、そうなるとLEDに取り換えるしかありません。
蛍光灯からLEDの取り換えるにあたり、ただ照明を買い換えるだけで良い場合もあれば、工事が必要な場合もあります。今回は、工事がいらない場合・いる場合の違いを含めて、蛍光灯からLEDに取り換える方法についてご紹介します。
蛍光灯からLEDに変えるにあたり、工事がいるかいらないかで手軽さは随分と変わります。まずは工事がいらない場合といる場合についてご紹介します。
角型引掛シーリング、丸型フル引掛シーリング、丸型引掛シーリング、フル引掛ローゼット、引掛埋込ローゼットと呼ばれる配線器具が天井に設置されている場合は、照明器具ごと交換することで、簡単に蛍光灯照明器具からLED照明器具に変更することができます。
どの引掛けシーリングにも、全ての照明器具が設置できるわけではありません。せっかく購入しても形状が合わなければ取り付けができないので、必ず先に引掛けシーリングの形状を確認し、それに対応した照明器具を購入するようにしましょう。
工事がいるのは、直管蛍光灯が設置されている場合です。直管蛍光灯とは、まっすぐの管状の蛍光灯で、オフィスや店舗などで使われていることが多いですが、一般家庭でも使われていることがあります。ぱっと目につくところには設置されていなくても、台所の一部や洗面所の一部に設置されていることもあります。
なぜ工事が必要であるかというと、直管蛍光灯についている安定器という部品がLEDには不要なため、それを取り外し、メインの配線をLEDに直結させる必要があるからです。
丸型蛍光灯であっても、照明器具ごと取り換えずにランプだけをLEDにしたい場合には、同じように工事が必要です。安定器がついた照明器具にLEDを取り付ける場合には工事が必要であると考えてください。
家電量販店などに直管LEDランプ(LED蛍光灯など、様々な名称があります。)を買いに行くと、「工事不要」と書かれたものが販売されています。その中で対応した型式の直管LEDランプを購入すれば、確かに工事をしなくてもランプのみを交換して使うことはできますが、オススメはできません。
理由は大きく3つあります。
1つ目は節電効果がないことです。
ランプだけをLEDに交換するということは、安定器を通して点灯することになるので、せっかくLEDに変更しているのに電気代が変わらなかったり、むしろ高くなってしまったりする可能性があります。
2つ目は安定器が故障したらまた交換が必要になることです。
安定器の寿命は10年程度とされています。工事不要のLEDランプに変えたとしても、安定器が故障してしまったら照明器具自体が使えなくなり、また交換や工事が必要になるのです。
3つ目は安全性が保証できないことです。
従来の蛍光灯であれば、安定器の異常を光のちらつきや異音などといった状態から気づくことができます。しかしLEDの場合そうしたサインがなく、知らない間に安定器が劣化し、最悪の場合発火するという可能性もあるのです。
また、対応しているLEDランプを選ぶのも意外と難しく、せっかく買ってきて取り付けたのに点灯しなかった…ということもありえるのです。安全に、長い目で見て安く使うためには、バイパス工事をしてLEDに変更した方が良いといえます。
*引掛シーリングがない場合にも取り付け工事が必要
引掛シーリングがついていない場合は、LED照明器具を取り付けることができませんので、引掛シーリングを取り付ける工事が必要です。簡単な工事ではありますが、引掛シーリングの取り付けは電線を扱うため、電気工事士の資格が必要です。
自分では行うことができませんので、必ず業者に依頼するようにしましょう。
引掛シーリングが天井に設置されていて、照明器具ごとLEDに変更する場合は工事が不要です。この場合の交換方法をご紹介します。
安全に照明器具の交換を行うため、必ずブレーカーを落としてから作業しましょう。
取り付けられている蛍光灯シーリングライトのカバーを外しましょう。取り外す方法は、説明書を見て確認してください。
例えば円形のシーリングライトの場合、外すときに回す方向が決まっているので、それに合わせて回転させると簡単に外れます。
爪などで引っ掛けられているだけなので、簡単に取り外すことができます。
力を入れすぎて蛍光灯を割らないように気を付けて下さい。
照明器具本体を取り外します。取り外す方法は、説明書を見て確認してください。
無理やり取り外そうとすると接続部分が傷んでしまう可能性があるので注意しましょう。
天井の配線器具に取り付けられている電源プラグを外しましょう。回して引っ張ることで外れます。
多くの場合が左回しですが、念のため説明書を見て確認してください。
天井に設置されている配線器具(STEP5で電源プラグを外したところ)に、LED専用のアダプタを取り付けます。
カチッと音がしたら、念のため逆方向に回して外れないかどうか確認しましょう。
※照明器具とアダプタが一体化になっている商品もあります。
LEDシーリングライト本体にある真ん中の穴から専用アダプタに付いているコネクタ(短い電線)を出し、カチッと音がするまで本体を上に押し上げて固定します。少し本体を引っ張って、外れないかどうか確認しましょう。
LED専用アダプタのコネクタを、LEDシーリングライト本体のコネクタに接続します。
本体とカバーの凹凸をあわせ、カチッと音がなるまで回しましょう。
多くの場合が右回しですが、念のため説明書を見て確認してください。少しカバーを引っ張って、外れないかどうか確認しましょう。
最後にブレーカーを上げ、電源をオンにして点灯することが確認できれば完了です。
*LEDシーリングライト交換時の注意点
シーリングライト交換作業は高い位置行うことになりますので、十分な高さのある脚立などを準備して足場を整えましょう。
シーリングライトの本体はそれほど重たくないものが多いですが、重量のあるタイプの場合は二人以上で行った方が安全です。
自分で設置を行うことに不安がある方は、設置サービスを実施している店舗で購入することをオススメします。
蛍光灯からLEDに交換するためのバイパス工事を行うには、電気工事士の資格が必要です。DIYでは取り付けができませんので、必ず工事業者に依頼をしましょう。
資格はいるものの、バイパス工事は安定器を取り外して配線をつなげるといった簡単なものなので、それほど時間と費用はかかりません。工事費込みで、安いLED電球であれば1本5,000~10,000円程度、有名メーカーのものであれば10,000~30,000円程度です。別途出張費がかかる場合もあるので、その場合はできるだけまとめて依頼しましょう。
*どうしても工事をせずに交換したい場合
直管蛍光灯を工事なしで使いたいという場合であっても、「工事不要」のLED使用はオススメできないと前章でお伝えしました。
バイパス工事を行った上でLEDに変更することが基本にはなりますが、「どうしても工事なしで取り換えたい」という人に向けて、それ以外の方法で、安全に直管蛍光灯をLEDに変更する方法をご紹介します。
それは、コンセントがあれば点灯できるACコード給電の直管LEDランプを使用する方法です。コンセントが近くにあり、コードが邪魔にならないように配置できる場合に限られますが、工事不要で安全にLEDに取り換えることができます。
直管蛍光灯やシーリングライト以外にも、電球型蛍光灯から電球型LEDに交換したいという場合があると思います。
その場合、基本的には通常の電球を交換する方法と同じですが、電球を購入するときに注意したいポイントがあります。
せっかく購入したLED電球が使えないという事態にならないように、今からご紹介するポイントを確認してから購入しましょう。
LEDにも、電球型蛍光灯や白熱電球と同じように複数の口金があります。
日本で使われている最も一般的な口金サイズは「E26」で、次に多いのがシャンデリアなどに使われる「E17」です。
上記2つであることが多いと思いますが、それ以外のサイズの可能性もあります。購入の際は、必ず適合する口金サイズの商品を選びましょう。
電球のサイズは、メーカーによって異なっています。
取り付ける照明器具のサイズを測り、取り付けられるかどうかを確認してから購入しましょう。
調光タイプの照明器具の場合、調光機能対応のLED電球を使う必要があります。
できるだけ照明器具と同じメーカーのLED電球を選んだ方が、トラブルが発生しにくいでしょう。
浴室には防湿・防雨型器具対応・密閉型対応など、浴室に対応しているLED電球を選びましょう。
屋外で使う場合も、これらの屋外に対応したLED電球を選ぶ必要があります。
蛍光灯からLEDに取り換える際には、直管蛍光灯の場合や引掛けシーリングがない場合など、工事が必要になることはありますが、それほど費用や時間のかかるものではありません。
省エネ効果が高く寿命が長いLEDは、月々の節電効果に加え、長い目で見たコストの削減にもつながりますので、ぜひLED化を検討してみてはいかがでしょうか。