
SDGsなど環境保護への取り組みが進む中、電気自動車(EV)の人気も高まっています。地球に優しいだけでなく、燃料費が抑えられる、減税・補助金が受けられるというお財布に優しいメリットもあり、興味を持たれている方、すでに乗っていらっしゃる方も増えているのではないでしょうか。
そんな電気自動車に燃料チャージするためのEV充電スタンドを街中で見かけることは多いですが、自宅にも設置できればもっと便利に利用できますよね。
そこで今回は、EV充電スタンドを自宅に設置する場合の費用や注意点について解説します。
EV充電スタンドを自宅に設置するとなると、少し思い切りがいるかもしれません。
まずはメリットからご紹介しましょう。
家にEV充電スタンドを設置することの1番のメリットは、家に帰れば充電ができるので、わざわざ充電しに行く必要がなくなることです。
また電気自動車は、ガソリンスタンドやサービスエリアなどによく設置されている三相交流200Vを使用する急速充電スタンドでも、80%程度まで充電するのに30~40分かかってしまいます。
30~40分ほど充電されるのを待つのは面倒ですし、時間がもったいないと感じる方も多いと思います。
その点、自宅にEV充電スタンドを設置した場合、家に帰ってしまうと後は寝ている間に充電が完了しているので大変便利です。
EV充電スポットは増えてきていますが、自宅の周辺に十分あるとは限りません。商業施設やカーディーラーに設置されているEV充電スポットの場合は、営業時間以外には使えない可能性もあります。ガソリン給油と比べて、急速充電でも30~40分かかりますから、順番待ちなどで使いたいタイミングに使えないという可能性も考えられます。
その点、自宅に設置されていれば充電場所を探す、また順番待ちをするといった必要がなくなりますので、より便利に電気自動車を利用できるようになります。
電気の契約条件にもよりますが、基本的には外部のEV充電スタンドで充電するよりも自宅での充電の方が費用は安く済むことが多いです。もし今の契約内容であればあまり変わらない、もしくは高いという場合であっても、電気の契約内容を見直すことで自宅充電の方が安く済むようにできる可能性もあります。
最近では電気自動車の需要が高まっていることを受け、電気自動車の所有者に向けたお得なプランやサービスを提供している電力会社も増えてきています。こうしたサービスを活用することで、より自宅にEV充電スタンドを設置することのメリットを感じられるでしょう。
電気自動車を公共のEV充電スタンドで充電するためには、ほとんどの場合に充電認証カードが必要です。充電認証カードには非常に多くの種類があり、カードによって月会費が必要であったり、指定の充電回数を超えると料金が割高になったりと、利用の仕方によってはコストが嵩む可能性があります。また電気自動車の利用頻度などによって選ぶべきカードは異なるため、最適なものを選ぶのが難しいという点もデメリットになっています。
自宅のEV充電スタンドでのみ充電できれば問題がないという場合、充電認証カードを利用しなくても良くなり、最適なカードを選ぶ煩わしさからも解放されます。
外部と家とを併用して利用する場合であっても、外部の利用頻度がグッと減るので全体のコストを抑えられるでしょう。
EV充電設備にはいくつかタイプがあり、安いものでは5万円~10万円程度から設置できます。EV充電スタンド(スタンド型の充電設備)であれば50~100万円程度が目安です。これらは普通充電(充電に数時間を要する)タイプの費用で、もし自宅に急速充電のEV充電スタンドを設置するとなると300万円以上かかり、場合によっては1000万円近くかかる場合もあるので、あまり現実的ではありません。
この章では、スタンドタイプ以外のEV充電設備も含めて、工事費込みで普通充電の充電設備を設置するときの費用相場をご紹介します。
最も安いのがコンセントタイプです。
充電をするには、EVの車載充電ケーブルを充電のたびに取り付ける必要があります。
壁掛けタイプの充電設備はコンセントタイプと比べてデザイン性もよく、充電ケーブルと一体式になっているタイプを選べば、充電のたびにわざわざEVの車載充電ケーブルを取り付ける必要がなく便利です。毎回のことなので、かかる時間や手間を考えると、初期費用が上がってもこちらの方が総合的な負担が少ないかもしれません。
駐車スペースが狭く、充電スタンドの設置が難しい場合などにも選択肢になるでしょう。
デザイン性にも優れており、利便性も高いのがこのスタンドタイプで、壁掛けタイプ同様にケーブル付きのタイプを選べばケーブルを車に挿すだけで充電が可能です。費用は50万~100万程度が相場となります。
門柱と一体化され、ネームプレート・インターホン・ポストなどの機能を備えたタイプのEV充電スタンドもあり、充電専用のスタンドを設置せずに済むので省スペースですし、見た目もより良くなります。
また、門柱とスタンドの両方を設置するよりも費用が安くすむ点もメリットです。
自宅にEV充電スタンドを設置する場合に、事前確認しておきたいことなど、注意点をご紹介します。
電気自動車の充電に推奨されているのは200Vの場合が多いですが、日本の一般家庭に設置されているコンセントの電圧は100Vがほとんどです。20畳用などの大きなエアコンなどを設置しているご家庭であれば、一部200Vの電圧が引かれているかもしれません。
100Vでは充電ができないというわけではないのですが、充電に時間がかかり過ぎてしまうため基本的には200Vに電圧を変更する工事が必要となります。その費用として10万円~20万円かかるということを覚えておきましょう。
EV充電スタンドはそれほど大きな設備ではありませんが、駐車スペースが狭いと設置ができない可能性があります。EV充電スタンドを設置したことで自動車が道路にはみ出してしまうようなことになってはいけませんので、十分な設置スペースがあるかどうかを確認しましょう。
また、EV充電スタンドと駐車スペースとの距離も考える必要があります。EV充電スタンドのケーブルの長さで十分に届くかどうかを事前に確認しておきましょう。
※電気自動車の充電用に市販の延長ケーブルやドラム式リールを使うことはできません。
充電ケーブル付きのEV充電スタンドの場合、一部の機種にしか対応していないことがあります。せっかく時間をかけて選んだEV充電スタンドが自分の車に対応していないとなると残念ですので、はじめに確認するようにしておきましょう。
最近はなんでもインターネットで購入ができることもあり、DIYしてみようと考える方も多いですが、EV充電スタンドの設置には電気工事が伴うため資格が必要です。無資格者が工事を行うことは違法ですし、何よりも危険なのでやめましょう。
では実際に、自宅にEV充電スタンドを設置するとなると、どのように進めれば良いのでしょうか。
ここでは一般的な設置までの流れをご紹介します。
充電スタンドにはたくさんの種類があり、値段も様々です。予算に合わせて、どんなメーカーのどのような機能が付いたものが良いのかを検討しましょう。
新築で設置する場合や、門柱を取り換える場合などは、門柱と一体化になったタイプも選択肢になります。
充電スタンドは予算に合わないという場合は、壁掛けタイプやコンセントタイプも選択肢に入れて検討してみてください。
EV充電スタンドの種類が決まれば、工事をしてもらう業者を選びます。電気工事を伴いますので、万が一にも手抜き工事をされたり、ミスがあったりすれば、思わぬ事故の原因なるかもしれません。金額も大事ですが、工事経験が豊富かつ対応が丁寧で信頼のできる業者を選択するようにしましょう。
できれば複数の業者に見積もりを依頼し、金額や対応を比較して納得のいく業者に依頼することをオススメします。
EV充電スタンド設置工事の費用は、EV充電スタンド本体の価格と工事費用の合計で決まります。工事費用の詳細については設置場所や配線ルートなどによって異なるため、業者が現地を確認して最終的な金額が決定します。
工事内容や費用が決定したら、工事を行います。
電圧や配線の工事、ケーブルの設置、充電スタンドの設置などを行いますが、所要時間は半日程度が目安です。
電気自動車を所有することになれば、充電をどのように行うのかということは同時に考えなければいけません。自宅にEV充電スタンドがあれば、間違いなく便利にはなりますが、電気自動車の利用頻度や目的によっては必要でない場合も考えられます。
すでに所有している方も、これから購入しようかと検討している方も、まずはどんな充電スタイルが自分の生活に合っているのか考えてみてくださいね。
その上で設置をすることを決めたのであれば、複数の業者に見積もりを依頼し、信頼のおける業者に工事をしてもらいましょう。
きっとより充実した電気自動車ライフを送れると思いますよ。