
LEDはとてもエネルギー効率の良い光源でたくさんのメリットがあるので、様々な場所でLED化が進んでいます。
最近では新型コロナウイルスの影響で、これまで以上に家庭やお店や企業でも支出を抑えようという対策が取られています。LEDに変えれば消費電力が少なく電気代を節約することができるので、その対策の一つとして目を向けている人も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、蛍光灯からLEDに変えると節電も含めてどんなメリットがあるのか、デメリットと併せてご紹介します。
LEDはLight Emitting Diode(ライト・エミッティング・ダイオード)の略で、一方向に電圧を加えた時に発光する半導体の素子のことを指します。日本語では、発光ダイオードと呼ばれることもあります。
実は、赤や橙、黄緑などのLEDは1950年代にはすでに実用化されていましたが、白色にならないことから長らく照明に使われることはありませんでした。そこから青色LEDが実用化されるようになり、ついに黄色の蛍光体との組み合わせで白色に光るLEDが完成したことで、照明用としてしも広く普及することになったのです。日本では、2011年に発生した東日本大震災の影響で原子力発電所が停止したことがきっかけとなり、日本全体の節電意識が高まったことから、LED化が急速に進みました。
多くの方にとってLED化を検討する1番の目的である節電効果はもちろん、他にもあるLED化のメリットをご紹介します。
LED照明のメリットと聞いて、まず初めに思い浮かぶのが「電気代が安くなること」ではないでしょうか。
1Wあたりの光の量は「lm/W」で表しますが、蛍光灯のシーリングライトが40lm/W前後に対して、LEDのシーリングライトは80~120lm/Wです。すなわち、LEDの方が同じ明るさでも必要な電力が少ないということです。例えば蛍光灯のシーリングライトが40lm/W、LEDのシーリングライトは80lm/Wとすると、蛍光灯と比較してLEDの消費電力は半分程度で済むことになります。
もう少しわかりやすくイメージするために、電気代に置き換えてみましょう。
電気代は以下の計算式で導き出せます。
消費電力(W)÷1000×1日の使用時間(時間)×1kWhあたりの料金単価=電気代
蛍光灯のシーリングライトの消費電力が80W、LEDのシーリングライトの消費電力がその半分の40W、1日あたりの使用時間は10時間、1kWhあたりの料金単価を27円と仮定して1日あたりの電気代を計算した場合、
蛍光灯のシーリングライト→21.6円
LEDのシーリングライト→10.8円
となります。
この電気代を比較すると、LEDの大きな節電効果を感じていただけるのではないでしょうか。
電気代が安いことに加えて、LEDのメリットとして良く知られているのが、その寿命ではないでしょうか。種類にもよりますが、蛍光灯の寿命は約6,000~12,000時間と言われています。それに対して、LEDは発光時に負担が少なくて済むので、約40,000時間と桁違いの寿命の長さです。
寿命が長いということは、交換する費用と手間を省くことができるのです。蛍光灯を取り換えたことのある人は、その作業が面倒であることはご存知でしょう。型番を調べて買いに行き、それを背の届かない高い位置に設置しなければなりません。この面倒が少なくて済み、もちろん買い替えの頻度も少なくなるので、その分コストも抑えられます。最初の購入費用は蛍光灯より高いですが、LEDの寿命の間に蛍光灯は4~5回買い換えなければならないことを考えると、LEDはお得だといえるでしょう。最近では、蛍光灯とLEDとの価格差も縮まってきています。ただしLEDでもすぐに切れてしまったというトラブルも耳にするので、LED電球5年保証制度があるメーカーから選ぶことをオススメします。
また、寿命が長く、取り換えが少なくて済むことから廃棄物も減らすことができます。蛍光灯には水銀などの有害物質が使われているので、LEDは環境にも良いといえます。
蛍光灯のシーリングライトのカバーの中に虫の死骸が入っていたということはありませんか?
その他にも外灯に虫が集まっているのを見たことがある人も多いと思います。虫は光に集まると思いがちですが、実は紫外線に引き寄せられているのだそうです。水銀灯や蛍光灯には紫外線が含まれていますが、LEDはほとんど紫外線を含まないので、虫が寄り付きにくくなります。虫嫌いな人にとっては最大のメリットですね。
また、紫外線は観葉植物や展示物にも影響を与えると言われています。そのため、美術品や骨董品が展示されているような場所でもLEDがよく使われています。
蛍光灯の場合は、スイッチを付けたり消したりを頻繁に繰り返すと、エミッタが消耗して寿命が短くなってしまいます。しかしLEDはスイッチのON/OFFで寿命は変わりません。
また、発光するまでの反応もとても速いので、何度も繰り返して付けたり消したりするトイレや玄関、廊下などに適しています。
白熱電球や蛍光灯などは、光の生み出し方によりガラス管が必要になりますが、ガラス菅を使うことによりどうしても振動や衝撃には弱くなってしまいます。その点、LEDはガラス管を必要とせず、軽く割れにくい素材でできているため、振動や衝撃に強いものが作れます。地震などで落下した際も白熱電球や蛍光灯はとても危険です。LED照明はシリコン樹脂などでコーティングしているので、もし落下しても割れにくくなっていることから、安全性の面でも優れているといえます。
LEDは、素子を構成する化合物半導体の違いで、発光する色が決まります。光の3原色である赤緑青を組み合わせて、様々な色を作り出すことができるのです。
白熱電球や蛍光灯には出せない色のバリエーションがあるので、アート作品などでも幅広く使われるようになりました。
多くのメリットがあるLED化ですが、残念ながらデメリットもあります。デメリットも理解した上で納得のいく選択をしましょう。
白熱電球や蛍光灯に比べて LED照明は価格が高いです。蛍光灯からLEDに付け換える場合、工事が必要になることもあるので、そういった意味でも初期コストがかかってしまいます。
しかし、近年LEDのシーリングライトや電球の価格は安くなり、蛍光灯との価格差が縮まってきています。また一般家庭の場合、工事は不要で取り付けられる場合も多いです。
初期コストはかかりますが、メリットでも述べたように、日々の電気代が安く、寿命が長いので買い替えの頻度が少なくて済むことから、長い目でどちらが良いか考える必要があるでしょう。
白熱電球や蛍光灯は、全方向へ光を放つことができます。
しかし、LED照明は小さな発光素子が規則的に平面に並び、それぞれが光り、まとまった光を作ります。その一つ一つの素子は同じ方向にしか光を放つことができません。
そのことにより、LEDは一つの方向を明るくすることに関しては強いのですが、全方向を満遍なく明るくするというのは苦手です。
部屋の照明を白熱電球や蛍光灯からLED照明に変えた場合は、以前より暗く感じるという人もいるかもしれません。逆に、光りの方向と対面に照明を見るととても眩しく感じます。
LEDは白熱電球や蛍光灯に比べて、熱くならないというイメージがあります。
しかし、光とならなかった電気エネルギーは、直接熱になります。熱に弱いLEDは、自分の発する熱によって故障したり、劣化したりしてしまう可能性があるのです。
LEDが熱くならないのは、熱に弱いので熱くならないように考え抜かれた結果とも言えるでしょう。どのメーカーでもこの熱対策にはとても大きな力を注いで取り組んでいるので、これからどんどん改善されていくと考えられます。
現時点では、熱のこもりやすい場所でのLED照明の設置は向いていません。また、お風呂場のような放熱ができず、密閉されているような部屋も不向きといえます。
LED電球の重量は、白熱電球の3倍、電球型蛍光灯の1.5倍になる場合もあるようです。どうしても、発光する部分以外に電子回路などパッケージ部品が必要になってくるため、シンプルな作りの白熱電球や蛍光灯に比べると重くなってしまうのです。
シャンデリアなどの吊り下げて使う照明の場合は、取り換える前に耐久強度などを確認しておく必要があります。
このデメリットを解決するため、各メーカーではパッケージに使う素材などを工夫し、軽くなるように考えているようです。
蛍光灯のシーリングライトは電球が付かなくなれば、電球のみを交換することができます。
しかし、LEDのシーリングライトは器具と一体になっているため、電球のみで交換というのはできません。LEDの寿命と共に器具ごと全てを取り換える必要があります。
この点に関しては、照明器具の寿命は10年程度と言われており、LEDは10年の寿命があるので、器具自体の交換は蛍光灯の場合でもLEDの場合でも同じと言えるかもしれません。
今回はLED照明のメリットとデメリットについてご紹介しました。長い目で見たコストや環境保護の点で、LED照明の良さが際立っていたのではないでしょうか。
初期投資はありますが、照明は家庭の消費電力の中で大きな割合を占めるので、この照明の消費電力を抑えることができれば自然と電気代を節約できます。それに加え、寿命の長さによる交換コストも下げられるので、節約をしたい人にはぴったりですね。
ただし、今回ご紹介したようにLEDにもデメリットはあります。デメリットも理解した上で納得のいくLED化を進めてください。